福島県の被曝の森の動植物を放射線に反応する特殊なフィルムで撮影すると生物に潜む汚染が浮かびあがる。つまり、その生物に放射線がなければ影は写らず、白紙となる。植物、微生物、魚、ネズミ、ヘビ、トンボ、鳥などすべての生物が栄養分として放射能を体内に取り込んで、体全体に放射能の反応が出ている。地表近くで生きる生物や動物のフンは、その汚染度がとくに高い。放送中はイノシシのフンが同様の画像で公開されていたが、その高濃度で汚染されたフンを分解し、体内に取り込むのは微生物である。食物連鎖で放射能は、さらなる高濃度を示すのである。食物連鎖は、地球上に生物がいる限り、続くものである。チェルノブイリ原発事故でも見られたケースの一部として放射能を取り込んだ松の枝は異常な成長をし、同様にツバメは尾の左右の長さに違いが出ている。除染が進んだ地域でも、雨水がたまる場所などにはスーパーホットスポットがある。汚染された森の腐葉土を食べるカブトムシの幼虫は、無論、体外的にも被曝し、体内被曝もしているだろう。被曝の森から羽化してくるカブトムシの成虫は、はじめから体内被曝しているわけだ。
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